プラスチックの動向2020その1

新年あけましておめでとうございます。

大変ごぶさたしております、代表の北です。

さて、久しぶりの投稿になりますが、今回のテーマはプラスチックです。

 

近年海洋投棄問題をはじめ、プラスチック問題が叫ばれて久しいですが、

皆さんは廃プラスチック類はどのように

処理をされているかご存じでしょうか?また今後はどのような動きになるのかご存じでしょうか??

そこに焦点を当てていきたいとおもいます。

1回目は「処分方法の現状」です。

 

まず、廃プラスチック類の処分についてですが、現在は大きく分けて3つの処分が行われております。

1.再生(原料化)

2.焼却(燃料化)

3.埋立

 

以上、この3つです。

 

この中でいわゆる「リサイクル処分」は1と2が該当します。

「再生(原料化)」は廃プラスチック類をペレットと呼ばれる原料に加工し、再び市場に出します。

「焼却(燃料化)」はカロリー数のあるプラスチック類をボイラー燃料等として利用します。

もちろん、「再生(原料化)」も「焼却(燃料化)」も状態や品質管理など多くの条件を必要とします。

その条件等についてはここには書ききれないので、今回は詳細は省略しますが、

大前提として、

①単一素材であること

②塩素分が少ないこと

の2点が絶対的な条件となります。「再生」の場合は他に、「汚れが少ないこと」も条件のひとつとなります。

 

リサイクル業者は上記の条件をふまえた廃プラを適正に処理し、燃料もしくは再生品として製品化を行い、

その後カロリー数や塩素分等、品質基準項目を分析し、厳しい管理を行った後に市場に出荷します。

この基準値を超過しているものは売買品として認められない為、再び廃棄物処理が行われます。

また、燃料として使用される廃プラスチック類ですが、燃やすと当然、灰(「燃えがら」といいます)が出ます。

以前までこの燃えがらは埋立処分となっておりましたが、現在はリサイクル基準値をクリアしていれば、

再生砂等道路の埋め戻し材としてリサイクルできます。

つまり、燃料として使用されるプラスチック類は燃料として使用された後もリサイクルが可能

ということです。

 

 

以上のように、廃棄物として排出されるプラスチック類は排出元から使用後(焼却後)までリサイクルの輪が

完成されています。

きちんと分別を行い、品質管理を行えばほとんどのプラスチック類はリサイクルが可能となります。

しかし、逆を言えば、分別されていない混合プラスチック類はリサイクルができないということです。

 

多くの皆さんが誤解されていますが、プラスチック自体が悪なわけではないのです。

きちんと理解し、分別し、きちんと処分を行えば、決して環境に害悪をあたえるものではないのです。

個人的には作ること、利用することが問題なのではなく、

知識をもたないまま廃棄すること―これが現在抱えている問題を引き起こしているのだと思います。

 

「プラスチック類=悪」というのは簡単ですが、事態はもっと複雑です。

微力ではありますが、現状の廃プラスチックについての情報を少しずつでも流せていけたらな、

と思います。

 

次回は日本国内の廃プラスチック類の動きと規制、欧州との比較に焦点をあてていきたいと思います!