「ごみ」を学ぼう③~特別管理廃棄物

みなさん、こんにちは!

 

今回は「特別管理廃棄物」…いわゆる「特管」についてです!

 

「特管」は大きく分けると2種類あります。

 

すなわち、

 

①特別管理産業廃棄物

 

②特別管理一般廃棄物

 

です。

 

 

その名の通り、「特別管理」と書かれているだけあって通常の廃棄物とは区別されています。

 

法律では以下のように記されています。

 

 

(原文)

・この法律において「特別管理一般廃棄物」とは、一般廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するものとして政令で定めるものをいう。(法第二条3項)

 

・この法律において「特別管理産業廃棄物」とは、産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するものとして政令で定めるものをいう。(法第二条5項)

 

 

 

 

…共通していることはそれぞれが

爆発性や毒性及び感染性を持ち、生活環境に被害を生ずるおそれがある廃棄物」であるということです!

その為、特管を取り扱う許可については普通一廃や普通産廃の許可とは区分されており、

処理基準も普通廃棄物とは別に定められています。

 

このことを委託業者にあてはめると、

 

普通の廃棄物許可のみをもつ業者は特管は取り扱えず、

 

特管許可のみをもつ業者は普通廃棄物を取り扱えないということです!

 

普通廃棄物と特管廃棄物の両方の許可を持っている業者であれば両方取り扱うことができます!

 

 

 

特別管理一般廃棄物については

 

 

 

①廃家電製品に含まれるPCB使用部品

②ごみ処理施設の集じん施設で集められたばいじん等で、環境基準値不適合のもの

③感染性一般廃棄物(医療関係機関等から発生する、血液や汚染物が付着した紙くず、繊維くず等)

 

 

 

の3種類が指定されております。

 

 

特別管理産業廃棄物については

 

 

①燃焼性の廃油(揮発油類、灯油類、軽油類…引火点が70℃未満のもの)

 

②腐食性の廃酸、廃アルカリ(pHが2.0以下の廃酸、pHが12.5以上の廃アルカリ)

 

③感染性産業廃棄物(医療関係機関等で発生した感染の恐れのある廃棄物)

 

④特定有害産業廃棄物

 

 

の4種類に大別されます。

 

この中の④の特定有害産業廃棄物については少し細かくなるので別の機会にご紹介します(^^)

 

さて、各様に特管にはそれぞれの基準と許可およびその取扱いについて細かく規定されています。

 

排出事業者の皆さんにも当然厳しい基準があります。

 

それは、

 

「特管産廃を生ずる事業場を設置している事業者は、

事業場ごとに特管産廃管理責任者の設置が義務付けられ、

なおかつ特管産廃に関する帳簿を備えなければならない」

 

ということです。帳簿についての詳細は次回以降に説明します(^^ゞ

 

この特管産廃管理責任者については、公益財団法人であるJWセンターが主催している講習会によって

資格を取得できます。詳しくは以下をご参考ください。(クリックするとJWセンターに飛びます)

 

◎特別管理産業廃棄物管理者講習会について

 

 

また、補足として、

 

「年間50tを超える特管を排出する事業者は多量排出事業者となる」

 

ということも付け加えておきます!

 

年々、厳しくなる排出事業者責任。今一度チェックをしてみてください!

 

 

 

★今回のまとめ

 

1.特別管理廃棄物は「特別管理一般廃棄物」と「特別管理産業廃棄物」の2種類!

 

2.特管許可は普通許可とは区別されており、回収・処分するには特管の許可が必要となる!(普通許可のみを所有する業者は特管の回収・処分は不可

 

3.特管産廃を排出する事業者は「特別管理産業廃棄物管理責任者」を事業場ごとに設置しなければならない!

 

4.特管産廃を排出する事業者は特管に関する帳簿を備えなければならない。そして、年間50tを超える特管産廃を排出する事業者は多量排出事業者となる!