「水銀廃棄物ガイドライン第3版」の主な改訂箇所について
埋立処分方法に関する技術事項の具体化等が改訂されます。
1.排出事業者の役割について
●【留意事項の新設】
・「委託した特別管理産業廃棄物の適正な処理のために必要な情報」として、廃水銀等の固形化方法等についても契約書又は契約書に基づき定められた方法で記録し、最終処分を行う処理業者まで伝達されるようにすること。
→最終処分を行う処理業者まで伝達されるようにすることが特に重要な追記となります。
●【排出事業者の役割・責務【基準の解説】の一部削除】
旧→4.水銀使用製品産業廃棄物については、水銀の大気排出を抑制するため、焼却処理を行わないことが適当であるが、廃棄物の性状を踏まえて焼却処理をすることが適切であると判断されるものについては、当該水銀使用製品産業廃棄物の処理に伴う排出ガスが水銀の大気排出基準を順守d系る排出ガス処理設備を有する施設を選定して処理すること。
新→旧第4項が削除
→その他に、水銀回収が義務付けられているものについては直接焼却処分ができないことも追記事項となっております。
2.水銀汚染物の対象物について
●【対象物の追記・変更】
旧→水銀又はその化合物を一定濃度を超えて含有するばいじん、燃えがら、汚泥、廃酸、廃アルカリ又は鉱さいが新たに「水銀含有ばいじん等」の対象
新→産業廃棄物のうち、特別管理産業廃棄物に該当しないものであって、水銀またはその化合物を一定濃度を超えて含有するばいじん、燃えがら、汚泥、廃酸、廃アルカリ、又は鉱さいが「水銀含有ばいじん等」の対象
●【水銀汚染物の分類方法の詳細追記】
・水銀回収義務の対象判定基準として、
水銀含有濃度1000㎎/kg又は1000㎎/L以上とする。
基準以上であれば処分・再生を行う際には水銀回収が必要となり、基準以下であれば水銀回収は義務ではない。
その他分類方法の詳細については以下の図をご参考ください。
3.水銀含有ばいじん等について
●【留意事項の新設】
・従来、産業廃棄物となった後、焼却処分されず、再生資源として利用されていたものについては、水銀含有ばいじん等の対象に該当した場合においても、引き続き、環境上適正な方法で再生資源として利用すること。
4.ガイドライン新旧比較表
・その他詳細については以下の比較表をご参考ください。
「石綿含有廃棄物等処理マニュアル第3版」改訂内容について
石綿含有廃棄物の処理についていくつか改訂があります。
1.廃棄物の種類について
旧→石綿含有廃棄物は主に「がれき類」「ガラスくず、コンクリートくず、陶磁器くず」
新→石綿含有仕上塗材が廃棄物となったものは「汚泥」に概要する可能性がある。
2.排出時の留意点について
・石綿含有仕上塗材が廃棄物となったものは排出時に耐水性のプラスチック袋等で二重で梱包すること。
・梱包の前に固形化・薬剤による安定化等の措置を講ずることが望ましい旨を追記。
3.その他
その他変更事項については以下をご参考ください。